元旦の朝、夫が言った。
「提案があります!」
聞き慣れないフレーズにわくわくしながら続きを聞くと・・・
「交代で、1日フリーな日を作りませんか?」
と。
家事育児をしない終日フリー
夫の提案をまとめると、
数時間とかではなく、終日家事育児をしない休日が欲しくないか?
欲しいっ
昼食の準備だけしといてもらえたら、朝食終わってから17時まではどこで何してもOK。
なかなか粋な提案をしてきた夫に感動。
最近お弁当とマグ持って息子と外出するようになって自信がついたのか?
夫「じゃぁ明日から2日間で。まず明日俺からでいい?」
うま「よかろう。で、君は何する予定なの?」
夫「俺?俺は…ずっとずっと我慢していた…
パチンコに行きます!!」
さては…
自分がパチンコ行く口実にこんな提案を…(⚭-⚭ )
と思ったが、わたしにとっても面白い話だったのでそこはスルー。
こうしてわたしは、産後初めて自由な休日を手に入れた。
うみうまの終日フリーダムツアー2019
何しようどこ行こうと色々考えたが、
欲望に身を任せることにした。
では振り返ってみよう。
9:00
元々どんなに楽しくても長時間外にいると疲れるインドア人間なので、午前中は家にいることに。
お昼ごはんの準備と、おやつ作り。
お昼の主食は黒豆きな粉のレーズン食パン。黒豆きな粉は血糖値の急上昇を防いでくれる上、脳内の血流をよくする優秀食材と知りスーパー3件ハシゴして発見。
普通のきな粉より香ばしい。わたしは食パンやホットケーキに混ぜて使ってるけど、お粥やヨーグルトでも良さそう。
おやつは野菜パウダーを使ったお野菜ボーロ。
ちなみにおやつ作りは娯楽です。
日々の食事の支度や掃除も娯楽になればいいけど、まだまだ修行が足りない。
11:20
2人が帰宅したのでスケジュールメモを残して出発。
うーむ。0歳時代ならもっと書くこと多そうだけど、1歳8ヶ月にもなるとシンプル!!
13:20
2時間もかかった。正月の熱海恐るべし…
抜けるような青空のもと、女は歩き出した。
向かった先は・・・
13:30
わたしはお寿司が好きだ。
息子と一緒だともっぱら回転寿司。たまには新鮮なネタの回らないお寿司をゆっくり味わって食べたい!!
そしてここ、磯丸寿司はお手頃価格で新鮮なネタを堪能出来る人気店。
庶民的なお寿司屋さんだが、1歳児を連れて行くには腰が重く産後は一度も行ってなかった。
▼公式ホームページ
磯丸寿司
と言うわけで、前日から頭の中は磯丸寿司でいっぱいだったんだけど、やっぱり行列!!
いつも通り、薄着+ポリエステル100%のベストで来てしまった。寒い!!
ちょっと時間をおいてまた来よう、と次に女が向かった先は・・・
13:40
大好きなパン屋さん。熱海駅に隣接する駅ビル『ラスカ』の2階にある。
▼公式ホームページ
Bakery & Tableラスカ熱海店
わたしはここの米粉のカレーパンが大好きで、「カレーパンなんてくどい総菜パン、邪道」という偏見を見事に覆された!!
もちっとさくっとした生地の中に、カレーと、なんと!ゆで卵が入っているのだ!!あんまり脂っこくないし、ボリューミー!!
イートインスペースも広々。熱海駅に行く機会があったら是非。
ここで一瞬、「もうお昼にしちゃおうかな」と空腹に負けそうになったが、
パンなら息子と一緒でも食べられる!!と思い直し、女が向かった先は・・・
13:50
まだまだウェイティングが途切れない!!
後でまた来よう。
それにしても・・・
腹が・・・減った・・・
(孤独のグルメ風に)
14:00
こちらも人気の古民家カフェ。
ケーキと雰囲気が好きで、関東に住んでいた時から旅行の度に何度か来ていた。
▼公式ホームページ
cafe-kichi
「もうここでお昼にしちゃおう」と、今まさに空腹に負けようとしていたが、
スイーツ以外の唯一のごはんメニューのトーストがSoldOut!!
これは・・・
磯丸がわたしを呼んでいる・・・
もっちり濃厚なレアチーズケーキとミルクティーで弾みをつけた女が次に向かった先は・・・
14:30
さっきよりは減ったけどまだ並んでる!!
他に行くとこないのかよ!!
(お前もな)
結局女は待つことにした。
1月の寒空の下、薄手のカットソー1枚にポリエステル100%の中綿ベストという軽装備で。
お寿司が食べたい。
美味しいお寿司を、じっくりゆっくり堪能したい。
その思いだけで、寒空の下ポリエステル100%の中綿ベストで待ち続ける女。
そしてついに・・・
15:00
口に入れた瞬間溶けるとはこのことよ。
握り1480円+茶碗蒸しと味噌汁330円。この美味しさでこの値段はリーズナブル!!
最初の一口目がもう、この世のものとは思えない幸福感。
あぁ、やっぱりわたしは食べることが好きだ!!
と再確認しつつ、会計しながらあたりを見まわし、思った。
正月に一人で寿司食ってる女はさすがに他にいないな
と。
ちなみに6人掛けのテーブルに4人家族と相席になった。
はたから見ると歳のいった娘が会話にも参加せずガツガツ食べてるように見えたかもしれない。
15:30
自分の本も息子の絵本も、本当はネットではなく本屋さんで手に取ってゆっくり選びたい。
今回の素敵な出会い。
わたしはホリエモンの考え方が好きなので、興味のないタイトルでも新刊が出ていたらとりあえず読んでみる。
息子の絵本は、タイトルに惹かれチラ見したところ、「いっちに、さんどいっち!」のフレーズがあって感動。
「いっちに、さんどいっち」は、息子が歩き始めの頃いつも口ずさんでいた思い入れのある言葉だったから。
最近漫画は100%電子版で読むようになってしまったけど、インスピレーションで手に取って本が選べる本屋さんって、やっぱりいい。
16:00
アパートの一室のようなカフェで、先ほど買った本を読む。
夫からきた息子の写真を見ながら、
なんだか突然寂しくなる。
薄着でうろうろし過ぎたせいか、体が冷え切っていた。
あの白くて温かい小さな人を、
今すぐ抱きしめたい!!!
女は走っていた。
路上でさつま揚げを食べる人たちを押しのけ、駐車場へと走っていた。
あたりはもう暗くなっていた。
買って食べて消費する楽しさは、その一時だけだ
駅ビルで買い物をしてから車に乗った。
日中のワクワク感が嘘のように、寂しい気持ちになっていた。
この気持ちの正体はなんなのか考えてみたら、思い出した。
消費ばかりが続くとむなしくなるってことを。
食べて、買って、食べて、買って。
消費する時間は楽しい。その一時はとても楽しい。
でも後でむなしくなる。
20代の頃は好きなことを好きなだけやっていた。
でも、何かを生み出す楽しみ方ではなく、消費する楽しみ方だった。
何の目標もなく、稼いだお金を食べて買って遊んで使っていた。
振り返ると何も残っていないような気がして、時々虚無感に襲われた。
絵を描くようになり、さらにその絵でグッズを作り、販売し、同じような趣味の人との輪が広がっていった時、
「生み出す喜び」を知った。
こどもを産み、悩み戸惑いながらも日に日に成長していく息子を見て、
「育てる喜び」を知った。
消費ももちろん楽しい。
でも一度「生産する喜び」を知ってしまうと、消費で味わう刹那的な楽しさには物足りなさを感じてしまう。
それでもわたしは食べることが好きだし、人生最大の楽しみだと思ってる。(どんだけ)
でも夜中に暴食してしまった時なんかは、
「今頃菜々緒は美味しいものを腹7分目で終えて、ヨガとか半身浴とかして新たな筋肉や細胞を生み出してるんだろうな…」
ってむなしくなる。
美味しいものを適量楽しむ人間になるのが今年の目標です。
って1億年前から言ってる。
17:30
そーっと帰宅すると、今まで平気な顔をしていた息子がわたしの気配に気づくや否や、泣きながら走り寄ってきた。
白くて温かい小さな人!!
大人の何倍ものスピードで活発に細胞分裂を繰り返しながら成長している我が息子!!
今日磯丸で一口目に感じたあの幸福感も、
息子が初めてマグを持って水を飲んだ瞬間の喜びには到底及ばない。
わたしは今、子育てという「究極の生産の喜びの現場」に立ち会っている。
これからどんな喜びが待ち受けているのか楽しみだ。
まとめ
今回、美容室やスーパーなどの用事以外で産後初めて一人で外に出て、わたしは思った。
別に長時間外で遊ぶ時間が欲しいわけじゃないってこと。
まぁあれば嬉しいんだけど、自由時間なんていずれまた飽きるほど持てる日が来るしね。
それより、眠い時延々と続く夜泣きとか、何かしたい時に出来なかったり、
作業が中断するのが積もり積もって、若干の不自由を感じるのかもと思った。
それでもわたしは、
若干の不自由というマイナスを差し引いても有り余るほどの「生産の喜びの現場」にいる。
ちなみに消費と生産の話を夫にしたら、
「じゃあ1日パチンコ行って負けて帰って来た俺は、消費100%じゃん。
次は絶対勝って、生産者になるわ」
と宣言していた。
ではこの辺で。
またねー。